バナナのカロリーは可食部100gが86Kcalです。
これをバナナ1本に換算すると、普通のバナナ1本の可食部は80~120g ですので、68.8~ 103.2Kcalくらいになります。

数年前、朝バナナダイエットが流行しましたが、その影響かバナナはダイエットに効果的という認識が広がっているようです。

実際、甘いものが食べたいときにスイーツの代わりにバナナを食べることもあるのでは?

しかし、一方で糖質が多く含まれるのでダイエットに向かないという意見を聞いたことがあるかもしれません。

今や、ダイエッターにとってカロリー以上に気になるのが糖質ですね。
その糖質や、その他に含まれる栄養、ダイエット方法など、バナナについて掘り下げてみました。。
[voicer icon=”https://xn--fit-jh0i.com/wp-content/uploads/2018/10/hirakawa_egao.jpg” name=”ヒカリん”]バナナは洗わなくてもいいし、包丁もいらないので手軽に食べられて、しかも栄養豊富なところが👍💗[/voicer]

バナナのカロリー

バナナのカロリーは可食部100gで86Kcalですので、スーパーで市販されているバナナで、小さめのものが68.8Kcal、一般的な大きさが80~90Kcal、大きいものが100Kcal前後です。

バナナりんごみかんいちごパインメロンぶどう
カロリー86Kcal57Kcal
45Kcal34Kcal51Kcal42Kcal59Kcal

*可食部100gあたり 参考:文科省 日本食品標準成分表

フルーツの中では高カロリーですね。
ですが、ご飯100g168Kcalですから、そんなに高カロリーではありません。

黒バナナのカロリー

市販のバナナはきれいな黄色ですが、少し時間を置くと黒ずんできます。
これはシュガースポットと呼ばれ、甘みが増すことはご存知かと思います。

甘みが増すからカロリーも高くなると思うかもしれませんが、カロリーは変わりません。
ですが、栄養面で大きな違いがあるので、甘くて栄養価も高くなる黒バナナは人気があります。
*バナナの栄養についてはあとで詳しく説明します。

冷凍バナナのカロリー

バナナを冷凍してもカロリーは変わりません。
ただ、体温保持のために、常温のものより多少、食事誘発性熱産生の消費量が上がるので、その分カロリーが消費されます。

ですので、バナナ自体のカロリーは変わりませんが、常温のバナナより冷凍バナナの方が消費カロリーは多くなります。

とはいえ、そもそも食事誘発性熱産生によるカロリー消費は、全てのカロリー消費の10%に過ぎません。

その10%の中で、しかもごくごくわずかしか違いませんので、冷凍バナナを食べるとダイエットに効果的というほどではありません。

むしろ冷たいものを食べることで代謝が悪くなって、太りやすくなることもあります。

カロリーは変わりませんが、黒バナナと同じで栄養価は高くなります。

ドライフルーツバナナ

バナナをドライフルーツにしても、カロリーは変わりません。

しかし、可食部100g のバナナをドライフルーツにすると、水分がなくなるため、30g くらいの重さになります。

ですので、可食部100gと、ドライバナナ100gでは、3倍以上カロリーに差があるので注意してください。

バナナに限らず、ドライフルーツにすると、満腹感が感じられないのでつい食べ過ぎてしまいます。

そういったことを考えると、ドライフルーツはかなり高カロリーと言えます。

バナナジュースのカロリー

基本的にバナナは絞ってもジュースと言えるほど水分が出ないので、水や牛乳、豆乳、ヨーグルトなどと混ぜることになりますので、水以外はカロリーが増えます。

バナナジュースに限りませんが、市販のジュースは、製造過程で雑に処理され栄養が壊されたり、熱処理で越に弱い栄養(ビタミンCなど)が壊されるなど、お家で作るジュースに比べて栄養価が低くなります。

できれば、フルーツジュースや野菜ジュースは面倒でもお家で作ることをおすすめします。

バナナの栄養

バナナはカロリーが低い割には栄養豊富で、疲れた時、病気で食欲のない時、トレーニングの前後などの栄養補給によく食べられています。
バナナの栄養で特徴的なのが

です。1つづつ説明していきます。

カリウム

ミネラルの中で最も多いのがカリウムです。
カリウムは、体内の余計な塩分を排出しますので、血圧を下げる効果やむくみの改善が期待できます。

食物繊維

食物繊維は、便秘改善や糖の吸収抑制に効果があります。
食事摂取基準(2015年版)によると、食物繊維の1日の摂取量目安は女性で18gだそうですが、ほとんどの人が食物不足しています。

バナナ1本には4.4g含まれていますから、食物繊維の補給にぴったりです。

ちなみに食物繊維は、熟し加減で含有量が違います。
熟していない青いバナナのほうが含有量が多く、黄色~黒に熟すほど含有量は減っていきます。

黒バナナは黄色バナナより甘みも栄養も増えるのですが、こと食物繊維に限って言えば減っていくようです。
[voicel icon=”https://xn--fit-jh0i.com/wp-content/uploads/2018/10/yuasa_egao.jpg” name=”栄養士 湯浅”]バナナの白くて長いすじには食物繊維がたっぷり含まれていますので必ず食べてください。ちょっと美味しくないですが美容と健康のために我慢しましょう😊[/voicel]

ビタミンB群

ビタミンB群は、B1、 B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンのことで、代謝を促進させる働きをします。
このため、ビタミンB群は代謝ビタミンと呼ばれ、エネルギー産生に欠かせない栄養です。

ビタミン B 群は体内に蓄積されないので、常に食事から摂取しないと不足してしまいます。

ビタミン B 群の不足は、エネルギー不足につながりますので、疲れやすくなったり、体がだるくなってしまいます。
それと、代謝が悪くなるので脂肪が溜まりやすくなり、肌もしみやしわなどが増えて肌年齢が上がってしまい、実年齢よりも老けて見えてしまうこともあります。
バナナはビタミンB群不足の一助になってくれます。
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ビタミンB群は、そばにも多く含まれています。
そばのカロリーや糖質は?そばはダイエット向きなのか栄養士が答える
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トリプトファン

バナナに多く含まれるトリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを作るための必須アミノ酸です。
トリプトファンは体内で作ることができませんので食品から摂取する必要があります。
トリプトファンはセロトニン以外にも睡眠改善効果があるメラトニンを分泌させるためにも重要な役割があり、精神安定とともに不眠解消にも効果があると言われています。

タンパク質はほとんど含まれない

バナナは栄養豊富ですが、タンパク質(脂質も)がほとんど含まれていません。
タンパク質が不足すると筋肉量の減少につながりますので、タンパク質が入っていないのは残念です。
[voicel icon=”https://xn--fit-jh0i.com/wp-content/uploads/2018/10/kanie_egao.jpg” name=”蟹江 真二”]タンパク質補給におすすめなのが、筋トレしない一般女性が健康的で美しく痩せるためのプロテイン”ダイエットシェイク”です💪[/voicel] [voicel icon=”https://xn--fit-jh0i.com/wp-content/uploads/2018/10/yuasa_egao.jpg” name=”栄養士 湯浅”]バナナには脂質もほとんど含まれていませんが、脂質制限ダイエットについて正しい知識を管理栄養士が教えますに書いたとおり脂質もタンパク質同様不足するとよくありません。[/voicel]

黒バナナの栄養

バナナを放置しておくとシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が現れます。
これが現れると甘みが増すことは有名ですが、実はそれだけではなく、免疫力を上げることもわかっています。
その差はなんと!黄色いバナナの8倍にもなるそうです。

冷凍バナナの栄養

バナナを冷凍するとポリフェノールが2倍になります。
ポリフェノールには抗酸化作用があり、身体の老化を抑止しますので、アンチエイジングに効果があります。

バナナの糖質量

バナナの糖質量は、100g21.5gとフルーツの中では多めです。
比較的甘みがバナナと同じくらいのフルーツと比較してみます。

バナナりんごみかんいちごパインメロンぶどう
糖質量21.5g14.3g11.2g7.111.9g9.8g15.2g

*可食部100gあたり 参考:文科省 日本食品標準成分表

比較してみるとバナナの糖質量が多いのが分かります。
ただ、ご飯37g、食パン42.4g、茹でうどん20.6gなど、主な主食と比べて突出して多いということはありません。

とはいえ、糖質制限の第一人者、江部康二医師が推奨するスーパー糖質制限(1食10〜20g、1日30〜60g)だとバナナ1本食べたらそれだけで1食分の糖質を摂取することになりますのでNG食品と言っていいでしょう。

しかし、バナナに多く含まれるカリウムは血糖値の上昇を抑える働きがありますので、食べ過ぎなければ問題ないという意見もあります。

ちなみにガクトさんいわく、フルーツは太らないそうです。
https://youtu.be/BFRtWMqK2_I
[topic color=”red” title=”ポイント”]

糖質制限はそもそも糖尿病などの治療食です。
ですので、健康な人がダイエット目的でする場合は、そこまで厳格に糖質をカットする必要もない気がします。

江部医師も推奨している1日1食だけご飯を抜くプチ糖質制限食(1日の糖質量は110〜140g)でもダイエット効果はあるそうですので、バナナ1本くらいなら問題ないと思います。
確かにバナナは、糖質が多いですが、そのかわり他の栄養素も多いので、甘いものが欲しくなったときに、スイーツを食べるより健康的です。
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バナナのGI値

糖質とともに血糖値を上げる指標になるのがGI値。
バナナのGI値は55ですので、ちょうど中間です。

先ほど、バナナに含まれるカリウムが血糖値の上昇を抑える働きがあると言いましたが、糖質が多い上に、低GI値でもありませんので、血糖値が気になる方は、やはりバナナより他のフルーツがいいかもしれません。

低GI値の果物

いちごオレンジグレープフルーツキウイ洋梨りんご
GI値293131353636
フルーツは食後のイメージがあると思いますが、こういったGI値の低い食品を最初に食べることで血糖値の急上昇を抑えることができます。

先にフルーツを食べることで満腹感もありますから食べ過ぎ抑止にもなって一石二鳥です。

とは言え、やはりフルーツを食前に食べることに抵抗があるかもしれません。
その場合、要はGI値が低いものから食べればいいので、野菜や海藻類から食べ始めると同じ効果が得られます。

栄養士が教える、食べ順ダイエットで最も効果的に痩せる方法に食べる順番で血糖値の急上昇を防ぐ方法が詳しく書いてあります。

バナナのダイエット効果

バナナを使ったダイエットを2つ紹介します。

朝バナナダイエット

数年前大流行しました。
やり方は、朝食をバナナに変えるだけという超簡単ダイエット法です。

一応何本食べてもOKということですが、2本くらいでお腹いっぱいになると思います。

ただ、バナナは消化が良いのですぐにお腹が減ってしまいます。
どうしても食べたくなったら、30分置いてからなら再び朝食をたべてもOKということです。

また、バナナに飽きたり、バナナが苦手な人は他のフルーツでも代用できます。
その場合、1種類のみにしてください。

りんごならりんご、パイナップルならパイナップルという感じで。

バナナをすすめるのは、栄養が豊富、安価、いつでも買える、そしてなんと言っても皮むき不要、洗わなくていい、ナイフやお皿もいらないから洗い物が出ないといった簡単手軽に続けられるという理由です。

どのフルーツよりバナナが痩せやすいわけではありません。

黒バナナダイエット

朝バナナダイエットの進化版です。
特に中年期を迎えて代謝が落ちて痩せにくくなった人に効果があるようです。

テレビにもちょくちょく出演している鶴見隆史医師が提唱している「 黒バナナ健康法」によると、腸内に悪玉菌があると、アンモニアや硫化水素などの有害物質を発生させ、肥満、アレルギーなどさまざまな不調の原因になるとのこと。

その悪玉菌を減らすのに、黒バナナの酵素と豊富な食物繊維が効果的ということです。

さらに、黒バナナのダイエット効果が高い理由に、ビタミンB群が豊富という点を指摘されています。
ビタミンB群は、体内に取り込まれた栄養素を有効な物質やエネルギーに変え、不要な脂肪としてため込まないようにしてくれると言われています。

参考:バナナの1日1本で医者いらずになる 黒バナナ健康法 (アスコム健康BOOKS)

方法は朝バナナダイエットと同じで、朝食を黒バナナに変えるだけ。
黒バナナはダイエット以外にも、疲れ、便秘、ぽっこりお腹、肌トラブル、不眠、血圧、コレステロールなどにも効果が期待できるそうです。

鶴見医師は酵素栄養学の第一人者で、その先生がおすすめしているのですから黒バナナの酵素パワーは期待できると思います。
[topic color=”blue” title=”合わせて読みたい”]

単品ダイエットは飽きるのが欠点ですので、管理栄養士が教える失敗しないフルーツダイエットの方法もおすすめします。

また、朝バナナダイエットや黒バナナダイエットの本質は置き換えによるカロリーオフです。
置き換えダイエットについては、一週間で3キロ痩せる方法|無理なく誰でも痩せられるに詳しく説明してあります。

また、置き換え以上にダイエット効果が見込めるプチ断食の方法が8時間ダイエットの正しい方法|これを読めば絶対成功する!に詳しく書いてあります。
さらに、ほぼ100%ダイエットできる断食ダイエット|効果絶大で安全なやり方も参考にしてみてください。
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まとめ

バナナのカロリーは普通の大きさで80Kcal 程度、糖質は17.2g(可食部80gで計算)。
カロリー、糖質ともフルーツの中では高いほうです。

しかし、バナナは安くて栄養豊富、また、食べるときにナイフもいらないし、後片付けもなしという手軽さから続けやすく単品ダイエットに向くと言えます。

ただ、バナナを食べるとダイエットできるわけではなく、あくまでも置き換えによるカロリーオフで痩せるということです。
バナナに限らず、これを食べると痩せるという食材はありません。

もちろん、これを飲めば痩せるというサプリもありません。